答えの出ない問いはしない
シュトラウスという人が1955年に発表した論文「Man, a Questioning Being(問いかける存在としての人間)」で、彼は人間を「質問する動物」と理解すべきだと論じています。
「問いは夢と同じくらい、あるいはそれ以上に啓示に満ちている。どの質問を選ぶかは歴史的、社会的、文化的な条件に左右される。したがって、一人の人間、国家、あるいは時代を鼓舞したり、扇動した質問、あるいは不安に陥れそうになった質問の一覧を作れば、深い歴史的洞察が得られる」としている。
質問する動物、どの質問を選ぶかが鍵、という部分は、人間は知的動物だということでしょう。
コーチングでは、質問するスキルがとても重要です。
Powerful Questioningといって、実践でこの学びをとことん深めていきます。
教える、のではなく、引き出す、ことに重点をおいているからです。
私の場合、ついつい「教える」をやってしまいがちですが、教えることによって本人の「自発的な行動」を妨げてしまうことがあるのです。
対話による「気づき」こそ、自発的行動を促すことにつながり、本人のものになる。
質問を答えることによって、否応なしに、様々な状況を考慮し、何が重要か自ら判断するからです。
そこが、コンサルティングのような支援とは大きく違う部分ですね。
コーチングでは「答えの出ない問いはしない」と学びます。
「私の人生、これでいいのかしら?」などという問いのことです。そういう時は「私の人生、満足度をあげるにはどうしたらいい?」という問いに変換するわけです。
そう、まず、今、今日のこの時に、夢中になってみましょう。
不安や将来の心配ごとの9割は実際に起こらない、と言われています。まだ起こってもいないのに、そうなるかどうかもわからないのに。なんでこんな不安に支配されているんだろう、って感じですよね。
いま、こんなに幸せに時間を過ごせているのに、それを存分に味わっていない。家族も自分も元気で、美味しいごはんを食べて、仕事でも認められて。
やめましょう、将来を不安に思って、「いま」を感じられないのは。
将来こそ、自分が、これから、つくるのです。
貴船神社 奥宮
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